【やがて君になる】第11話感想:絶妙な三角関係&燈子が見ていた姉の姿がもろくも崩れ去る

やがて君になる第11話「三角形の重心/導火」が放映、配信されましたので感想を書いていきます。

さあ、燈子が企画した文化祭で演じる生徒会の演劇、いよいよ合宿練習がはじまろうとしています。

ですが父親から強く言われてしまった燈子、大好きな侑にLINEしたくても我慢しようとするんですが、やっぱり我慢できずに電話をして声を聞いて気分を落ち着かせたのが前回でした。

今回はそこからどう展開するのか、見ていくよ!

 

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三角形の重心

サブタイトルを見ただけではなんのこっちゃだと思ったんですが、見たあとなら言える、天才的なサブタイトルだ、と・・・

ここからは中学の数学の授業。

三角形の重心を数学的に定理すると、三角形それぞれの頂点と他の2つの頂点同士をつないだ直線の中点を結ぶ3本の線(中線といいます)は1ヶ所で交わる、この交わったところが三角形の重心となります。

この三角形の重心は3本それぞれの中線の長さを2:1の比率に分けます。

ですから、まさに三角形を釣り合わせた場所にあるのが重心というわけ。

直角三角形だろうが二等辺三角形だろうが一つだけ90度より大きい鈍角が存在しようがどんな形であっても三角形だから存在するものであって、一個でも頂点がなくなると当然重心もなくなります。

ではこれを侑、燈子、沙弥香にあてはめると・・・みんな2人きりなら夜の寝室や大浴場、脱衣場で我慢できずに動きかねない、イチャコラ的な意味で襲いかねないんですが、誰かが1人いることにより他人がいる手前、我慢せざるを得ない・・・

3人の位置を三角形の頂点になぞらえ、重心ができたことで絶妙な距離感のまま釣り合わせている・・・

そして3人の距離がどんなに変わろうが、重心はひたすらに存在し続けるからこの先には行かせねえよと門番のようになっている・・・

と、脱衣所で下着姿になったり、お風呂に入ったりする視聴者的にはサービスシーンがありながら、人間関係的にはそれが全くをもってサービスシーンにならないのが見事ですよね。

これ、下手な百合アニメなら下着姿やら裸やらを見ていきなり興奮してしまい、体温が上がってそのままのぼせるのが王道的展開なんですが、この王道的展開を見事に崩しています。

 3人はお風呂や寝室で、どんなことを妄想しているのだろうか・・・

 裸も見ていますし、絶対ディープなところまで妄想していますよね。

では本編に行くんですが・・・前半の見せ場はやはりそのお風呂ですよね。

お風呂シーンもお風呂シーンで見どころなんですが、そっちをメインにしてはいけません。

メインはこのシーンにおける3人の独白ですよ。

沙弥香「燈子の裸を見てなんにも思わないわけがない、でも二人きりで入らせるのは嫌だ」

侑「先輩に(裸)見られるのも、先輩を見るのも何ともない、(特別な気持ちなど持ってないつもりだから)」

燈子「侑は思ったよりも・・・ある・・・いやいやいや、合宿はそんな下心で企画したものじゃないんだから、やましい気持ちは・・・」

ここで誰が下心あるのか分かりましたね、これらの独白をしている全員ですよ全員!!

そんなことではなく、お互いに自分の今の相手に対する気持ちを改めて表現し、その相手のことを意識してしまう、そんなシーンとして大浴場での3人の入浴が描かれてます。

一方で男部屋は2人がゲームや読書をして過ごしているんですが、女子3人がいまごろどう過ごしているのか、何も知らないメガネの子と浅いところではあるけれど多少は知ってる槙くんの間でイメージに大きな温度差があるのがおもしろいですね。

その後は女子3人が並んで寝室で過ごすシーンですが・・・

これまたそれぞれの心の内が独白されます。

沙弥香「手を伸ばせば届くところに燈子がいるけど、手を伸ばしたら最後、この場所にはいられなくなる、もし二人きりなら我慢できたかしら」

燈子「侑・・・寝顔見たかったけど見えなくてよかったかも、我慢できなくなっちゃいそうだから」

侑「触れるか触れないか・・・佐伯先輩がいるこの状況なら考える余地ないし(2人きりなら我慢できただろうか)」

もし2人きりなら欲望に素直に動けるのは燈子だけ、沙弥香と侑は2人きりだった場合、燈子に動いてしまったらここで2人の関係が終了になってしまうんですがその点も含めての我慢ですよ・・・

実に重いですね。

入浴シーンと就寝シーンふたつでじわじわこちらにもダメージを与えてきてくださいます。

やっぱり以前「好きにならないよ」と燈子に言った手前、侑が一番我慢しないといけないのがまた私のハートをむしばんでいきますね。


それにしても、この学校、合宿棟に大浴場が完備しているのか・・・

おカネ持ってんなあおい!!

いまだかつて私、合宿棟に大浴場が完備している学校を見たことがないですよ。

特に公立高校なんて合宿棟すらありませんからね。

(と思って調べたら公立高校ではさいたま市にある埼玉県立いずみ高等学校に合宿棟があることが分かりました。洗濯機や大浴場も完備していて有事には避難場所、防災の拠点としても使われるようです。)

導火

合宿2日目からは、この学校のOBで姉が生徒会長だった時代に生徒会の役員だった男性、市ヶ谷知雪さんが参加します。

当然燈子の姉が演劇をやろうとして若くして命を落としてしまったことも知っている人物。

この人が演劇の演技指導を務めるということは・・・その姉のやりたかった演劇を実現するために動いているいまの燈子にとって、良くも悪くも何らかの大きな動きがあることは間違いないでしょう。

熱の入った演技指導が続き・・・市ヶ谷さんを見送るのは燈子!!

ここで周りにだれもいない、2人だけになったということは・・・やはりなにか動いてしまいそう。

しかもそれは燈子にとって、まったく良くない方向で!!

当然のことながら燈子は姉が学校ではどんな印象だったのかを市ヶ谷さんに聞くんですが・・・その答えは燈子がずっと思っていた姉の印象とはまるっきり違う、生徒会の仕事は役員に丸投げさせっぱなし、夏休みの宿題も役員総出で手伝わせる、そんなわがままお姉ちゃんだったわけですね。

この事実は燈子は聞きたくもなかったことでしょう。

でも市ヶ谷さんがそう話すんですからいやでも聞かざるを得ない、まさか家でのお姉ちゃんと全く違うお姉ちゃんの姿があったなんて燈子も全く想定をしていなかったことですから、いきなり口数が減りショックが隠せていないのも無理はないです。

私が知らないお姉ちゃんの姿がそこにはあった・・・

それは私が演じてきたお姉ちゃんの姿ものとはぜんぜん違うもの・・・


家でのお姉ちゃんは見栄を張っていただけなんて軽々しく言わないで・・・

じゃあ私が演じてきたお姉ちゃんは一体なんだったの!?

お姉ちゃんができなかった演劇をはじめた意味がなくなっちゃう!!

姉のかわりになることが全く意味をなさなくなっちゃう!!


と残酷なことを聞かされてしまった燈子。

その夜は花火をするわけですが・・・どうにも楽しめない燈子の姿がありました。

遠くから見つめてくる侑に甘えたい、癒やされたいけどどこまで許されるのか・・・その優しさをいずれ使いつくしてしまうのがこわい・・・

もし使いつくして、嫌われてしまったらと思うと使いたくても使えない・・・

と後半、他の作品では楽しいシーンとして描かれる花火も燈子にとっては全く楽しめない、そんな展開に。

いやこれ私見ながらうわーうわーうなってましたよ。

重苦しいよ・・・実に重苦しいよ・・・

私も自分の家族がこんな残酷な事実を知ってしまったら、どうしたらいいかわからないですよ・・・

母親が実は離婚経験アリで、再婚だったと聞かされた瞬間ビックリしましたからね。

まあそれはそれで、ふ~んで終わりましたが。

今は当たり前のように離婚する世の中ですからね。

(私が生まれる前の時代の離婚は後ろ指さされる行為でしたが)


私のことはいいとして、まさか自分の持っていた姉のイメージが、偏った情報からもたらされていたものだなんて、誰かから言われなければ考えもしなかったことですからね。

逆に市ヶ谷さんの場合は学校の中での姉のイメージしか知らないので、燈子が話した家での姉の姿はどのように写ったんだろうか。

一つは燈子に言っていた通り見栄を張っていたのかもね、じゃあなぜ見栄を張っていたか、それは両親からずっといい子であるよう期待され続けていたから、全てがプレッシャーになっていたとか、家ではいい子を演じるしかなかったとか、これも物語としては超王道的ではあるものの考えられるのはこれしかないですよね。

これで燈子も姉を演じる理由がなくなってしまったわけで。

今までの、そしてこれからのストーリーが99%破壊されたため、燈子はもはや姉のイメージを思い切って脱ぎ捨てて自分らしく、自分がやりたいように生きるしか道は残されていません。

ならば完全に脱ぎ捨てられるまでにどれくらい時間がかかるか、私の予想としては、かなり長くなりそう。


となると、気になるのは劇のストーリーなんですよね。

たしか役を演じる人間の人となりをイメージした上で描いた台本だとこよみは言ってましたよね。

ということは、完璧超人な姉を演じてるときの燈子の姿がこの台本に描かれているはず。

ですが今の燈子はその姉を演じられなくなったのでミスマッチになってしまいます。

果たしてこのストーリーを思い切って変えることになるのか、最終回までに描かれるのだろうか。

もう一個残ってました、侑と沙弥香ですよ。

花火に積極的に参加できず、残酷な事実を知りいろんな感情が浮かんでは消えている燈子のそばにいたのは沙弥香でした。

そう、あの場所は沙弥香だから行けるんですよね。

侑は自分から近づけない、結界のような場所・・・

それが沙弥香のいる場所・・・

そして沙弥香には話せること、侑には決して話せないこと・・・

友達には言えるけど好きな人には言えないこと、もしくはその逆、これはみなさんもありましたでしょう。

いやー、30分があっという間に過ぎてしまいましたよ今回も。

あと2話、最後まで見届けていきましょう。

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